プライド
□ピンク色の処方箋
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《兄ちゃん!》
「おー、どうしたん?」
《今日先発ってほんまか?!》
「おん、ほんまやで」
《何でうちにも教えてくれんかったん!》
「やって…」
《うちのことはええから兄ちゃんの方が大事やの!》
「いや、俺からしたら守里の身体のことも心配なんやけどなぁ」
《せっかく兄ちゃんの3年ぶりの先発見れると思ってたのに中継なくてへこんだわ〜〜〜》
「守里が応援してくれとるだけで嬉しいから大丈夫やで」
《ほんまやな?言ったな?せめて5回までは投げてな?》
「はいはい、頑張る頑張る」
《ほんまか〜〜〜?》
「任しとき」
《期待しとる、》
* * *
「さっきのまもですか?」
「せやで」
「やっぱり」
「平野…やっぱり電話口から声漏れてた?」
「めちゃくちゃ漏れてましたよ、んで誰だかバレバレ」
「昔っから元気で声でかいねんアイツ」
「そうっすかね〜、最近はクールビューティって感じですけど……でもほんま、岸田さん大好きですねぇまも」
「それも昔っからやな。ブラコンブラコン〜言われてたわ」
ピンク色の処方箋
20170603