低燃費少年

□父さんマジでふざけんなし。
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「あのさ、父さん、単身赴任で東京行くことになっちゃった」


父さんからの突然の単身赴任発言。


別にどうとも思わなかった俺と英は、


「あっそ。いってらっしゃーい」


「ふーん」


と、適当に返事をした


俺に至ってはゲームの画面から目も放さずに


「え!?ちょっ、反応薄くない!!?」


五月蝿い


及川さん並にうるさい←


と、そこへ母さんが来て衝撃な一言を発した


「お父さん、家事とか全くもって出来ないのよ」


何それ初耳


てか、家事全くもってダメとか駄メンズじゃんか


ウケる。←


心の中で笑いつつ母さんの話に耳を傾ける


「そこでね、誠か英のどっちかについていってあげて欲しいの」


は?何それ


いやいやいや。え?は?えぇぇ?←


英の方をチラッと見てみると、珍しく混乱している様な表情をしていた


俺に至っては何かもう逆に冷静になっちゃってるし←


まあ、冷静かどうかとかは置いておいて


どっちが父さんに着いて行くかだよね


2年になってスタメンになって
IH予選に出て烏野に勝って
でも、白鳥沢……牛若に負けて


今、春高優勝を目指して猛練習中…


俺は…残りたい


英もきっと残りたいだろう


それに、転校した先に男子バレー部が無いかもしれない


それは嫌だけど英が折角バレー好きになって、
1年生でスタメンになって
これからも練習を重ねて行ったら
俺なんかよりきっと、ずっと上手くなる


それなら、俺が残るよりも英が残った方がいい


………うん。…よし。


俺が父さんに着いて行こう


「父さん、母さん、英。俺が父さんに着いてくよ」


「いいのか?誠」


確認するかのように聞いてくる父さん


「うん。いいよ」


「兄さん、俺が…」


「英、お前はここに残れ」


「でも…」


「よし。父さん、何時行くの?」


英が何か言おうとしたけどそれを遮るように父さんに何時からか聞いた


「明後日」


本当に急だなオイ。


てか、今日金曜日じゃんか


ってことは、もう皆とあえないのか


ちょっと寂しいな


「そんじゃ、俺、荷造りしてくるわ」


そう言って部屋に戻る


さてと、英に伝えてもらわないと


すいません。


及川さん、岩泉さん。皆。


俺の代わりに白鳥沢負かしてください


応援してますから。


ってね


.
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