◇小説◇
□COLORS 〜ヒロミキ〜
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ふいにユノヒョンの電話が鳴って、名前は知らない女の人の名前。
女ではないけど特有の俺の勘がまた嫌な予感を感じさせた。
案の定電話をしに出て行ったユノヒョンが帰ってくると、顔をデレデレさせて次のオフの日デートだから洋服を貸してほしいと言ってきた。
いつもは選んであげても断るのに今回は自分から頼んでくる。
嫉妬で血の気が引いて、手にじっとりと汗をかいたのがわかる。
この場にいてはいけないと、頭の中では警報が鳴り響く。
なのに息もできず、動けず、喋れず固まっているとドアをノックする音がした。
「ユチョーン、ちょっときて〜
!」
その瞬間、催眠術からとかれたかのように動くようになった身体。
助かった。
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