◇小説◇

□First kiss〜スキ〜
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12月。世の中はクリスマスだの年明けだのと浮き足立ったカップルたちが辺りを見渡すとこれでもかというほどいる。



イルミネーションに飾られた街、澄んだ空気、寒いけども暑いよりかは幾分もマシなので俺は冬は好きである。



今日は仕事が早く終わったので久しぶりにデートができる!と思いチャンミンと変装をして街に繰り出しては見たものの、俺たちは男同士というのもあり思った以上にピッタリくっついたり手をつなぐなんてこともできずになんだか憤りを感じる。



そんな俺の気持ちなんて知る由もないチャンミンはいろいろなところに寄り道をしてひたすら買い食いばっかりしていた。



「ユチョニヒョン!これすごく美味しいですよ。一口いりますか?」



チャンミンをジーっと見ていたら目の前に出されたクレープ。



食べてばかりいないで俺を構ってよ!という気持ちが先行して思った以上に頬張った一口で食べてしまった。



しまったと思った時にはすでに遅くチャンミンはワナワナと怒りながら少し歩く速度を早めてしまった。



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