暁月

□act.4
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パタリと、扉をしめる。


「っ……」


じわりと額に汗が浮かんだ。

帯を解き着物を脱ぐと、長襦袢には包帯の下から滲み出た血が僅かについていた。


「げ。汚れた……」


クロロがくれたものなのに。

ノアは和装が好きだった。これは、それを知ったクロロがどこからか調達してきてくれたものだ。


「洗わないと……」


そう思っているのに、頭がふらふらして身体が言うことを聞かない。

ずるずると腰を落とすと、静かに瞼を降ろした。


 
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