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□見つけて
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あ〜ぁ、またかよ。
じりじり太陽が容赦なく照り付ける。
頭をポンポン触ってみると熱くなっているのが分かった。
夏の日の昼間。
セミの声がうるさい中、テニスコートからは心地の良いボールが跳ねる音が聞こえる。
「お〜い!ジロー!ったくよぉ!どこで寝てんだよぉ〜!!」
校庭をグルグル。
校内をグルグル。
屋上にまで上ってきた。
「ほんっとに・・なんで俺がっ・・はぁ、」
息も切れて足もへなへな。
テニスよりきついんじゃねーか?
なんて思いながら、屋上の隅で一休み。
「こんなことしてる間にも跡部、怒ってるんだろうなぁ・・。」
「そうだね〜。」
「なんでよぉ、俺がいっつも探さなきゃいけねーんだよ。」
「がっくんは優しいからだよぉ〜っ」
「そんなっ、そんなことねーよっ!///」
バシッ。(ツッコミ)
---ん?
俺、今誰としゃべっ・・
「がっくん、おはよぉ〜、へへ。」
隣で誰かがにへっと笑っている。
それがジローだと気づくのに時間はかからなかった。
「おまっ!てめぇジロー!!どんだけ探したと思ってんだよ!!」
「何いってんの〜俺も探してたんだC〜」
「はぁ?!お前が寝てサボってるから、探して来いって跡部にっ・・!」
「違うんだって〜。最後の授業が体育で長引いただけだC〜」
(授業中寝てて怒られてた。)
「はぁ?!」
「だから〜、終わって部活行ったら、がっくんが俺のこと探しに行ったって聞いたから探してたんだC〜」
ごめんねっ なんて言って舌を出してる。
「なんだよ〜それ〜」
疲れ果ててヘナァ〜と横たわると
少し笑いながら、ジローがまたがってきた。
「なにすんだよ、あちぃだろっ」
「でさ、思ったんだけど〜」
上体を覆いかぶさるように下げて
耳元に顔を寄せてくる。
「ちょっ、ジロー!///」
「しぃー。もう練習行っても時間ないC〜、今日は一緒にサボっちゃわない?」
「っ!// っんなの、明日跡部に殺されるぞ!」
上体を元に戻して不敵に笑う。
「がっくんと一緒に死ねたら本望だC〜!!」
「そーゆー問題じゃねー!///」
おまけ
次の日。
「なぁ、長太郎?」
「どうしたんですか、宍戸さん。」
「なんであいつら走ってんの?」
「あぁ・・、跡部部長が・・」
『岳人。慈郎。てめぇら!グラウンド100周だ!!』
「って、言ってました。」
「あ〜・・、何したのか大体想像できっけど、俺たちはやめとこーな。長太郎。」
「そうですね、宍戸さん。」
おわり。
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