マチトム小説

□距離の問題
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なんでだろう
創也は僕にそんな感情を持っていないって思った途端、心が痛んだ

なんだよこれ
これじゃあ本当に僕が創也を好きみたいじゃないか...

でもこんな気持ちのままでいるのは良くないよな
ちゃんと確かめるべきだよな

そう思いつつ、放課後、砦へ
顔を合わせるのは恥ずかしいんだけど、ついつい足が向いてしまう

砦では、いつものように創也は作業中
そういえばいつも何してるんだろう
ゲーム作りに関することってのは分かるんだけど

まったく、作業するのはいいけど
急にピクニックとか連れだすのは勘弁してほしい
創也のせいでどれだけ面倒くさいことになってると思ってるんだ!!


「内人くん、今君、失礼なこと考えてただろ」
「うわぁぁぁ!!!!」

びっくりしたぁぁ
創也がいつの間にか僕の隣に座って
じっとりとした目でこっちを見ていた

「大体何を考えていたのかは想像つくけどね」

つくのかよ

「どうせこの前のピクニックのこととかだろう??」

ドヤ顔で当てないでほしい

「ところで...
内人くんは僕が近くにいるとダメじゃなかったんだっけ??」

え......??

「...わぁぁぁぁぁ!!」

指摘されてみれば、僕と創也は今ソファーに並んで座っているという状況にある

これはマズイ。非常にマズイ

「もう大丈夫なのかい?」

そう言って僕の顔を覗き込む
って、止めろ!!
そして静まれ僕の心臓!!

「顔が真っ赤だけど??」

そう言ってニヤニヤする創也
ダメだこいつ
完全に面白がってる
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