おはなし 1

□ご褒美は…
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「そうねぇ……穂乃果は生徒会長としても、アイドルとしても、よく頑張ってきたから、お姉さんが何かご褒美をあげましょう」

パフェをおごるとか、どこかへお出掛けするとか、そんな感じだと思ってたけど穂乃果は、へへっと笑うとさらに力強く抱きついてきた。

胸に顔を埋めて、ふふふっと笑う穂乃果は幼い子供のようで心が温まる。

でも、みんなが見ているのに胸に顔を埋められると私もどうしていていいのかわからなくて、曖昧な笑みを浮かべると「穂乃果! 」と海未が少し呆れた表情をしていた。

「絵里を困らせてはいけませんよ? 穂乃果」

「いいのよ、海未。困ってなんていないわ」

にっこり微笑むと、注意されたことに少し拗ねた表情の彼女の額にちゅっとキスをして、「これは私からのプレゼント」とウィンクしてみた。

へにゃっと笑うあなたのその表情が大好きだから、そのためなら私はどんな努力も惜しまないと決めた。
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