夢小説

□かくれんぼ(沖田総司)
1ページ/1ページ

この日、僕はいつもの様に頓所の中庭で近 所の子供達に遊んでもらっていた………。

子供「あはははは、総司!こっち、こっち 〜!」

沖田「よ〜し、ホラっ!捕まえた!次は君が鬼だよ。」

子供「ちぇ〜…。じゃあさ、次はかくれんぼ しようよ!」

沖田「うん。いいよ。じゃあ…、そこの木で 十数えてね。ズルしちゃダメだよ?」

子供「わかってるよ!ひと〜つ、ふた〜つ… …」

そして僕は、他の子供達と散り散りに隠れ 場所を探した。

絶対に見つからない場所はどこだろう……? そうだ、あそこならきっと見つからない。

僕は誰も居ない部屋に入り、押し入れの襖を開けた。その時……。

千鶴「あ…、沖田さん?……何をなされているんですか?」

沖田「あれ。鬼より先に君に見つかるとは 思わなかったなぁ。」

千鶴「……え?…何の話ですか?……鬼?」

千鶴ちゃんはキョトンとしながら小首を傾 げている。まぁ、いきなりで意味が解らな いのも当然かな。

そんな事を考えていると、少し遠くから子供達の声が聞こえてきた。 もうすぐそこまで来てるのかも………。

沖田「千鶴ちゃん!こっち!子供達に見つかっちゃう!」

千鶴「えぇっ!?」

沖田「もうっ!いいから君も早く隠れて! 」

僕は、なかば強引に彼女の手を取り、押し 入れの中に押し込んだ。

千鶴「ちょっ、沖田さん!?何なんですか !?」

沖田「しーーっ、静かにしてくんない?鬼に見つかっちゃうよ。」

千鶴「……あの。もしかして……、かくれんぼ 中…ですか?」

沖田「ふふっ、正解♪鬼に見つかりたくないから静かにしててね。千鶴ちゃん。……… でも、流石に二人も入ると狭いね……。」

千鶴「……当たり前です。ただでさえ、沖田 さんは身体が大きいのに……。」

確かに。僕一人でも狭そうな押し入れに二 人はマズイかな……。 実際、押し入れの隅にもたれる千鶴ちゃん に、僕が覆いかぶさる体勢だし……。

真っ暗なこの中でも、小さな息遣いで彼女 が緊張してるのが分かる……。

ちょっと意地悪しちゃおうかな……?

沖田「ねぇ、千鶴ちゃん。今…、何を考えて る?こんな狭い中……、僕と二人きりの状態 で……。」

千鶴「///な、何も考えてませんっ!」

「…ふ〜ん。その割には、声が上擦ってるみ たいだけど……。」

千鶴「そ、それは……。///」

沖田「……僕と二人きりは……ドキドキしちゃ う?」

僕はわざと彼女の耳元でさ囁き、指で頬を 撫でた……。

千鶴「っん!!、やぁっ……、」

千鶴ちゃんはビクッと肩を跳ねさせ、今ま で聞いた事のない甘い声を出した。

ちょっと、からかうつもりだったんだけど… ……。 マズイなぁ。あんな反応されたら、抑えら れなくなる………。

僕は頬にあてた指をゆっくりと滑らせ、彼 女の唇に触れる……。

千鶴「お、沖田さん……?…っんン!?」

そのまま唇を重ね、舌を割り込ませた……。 彼女に喋る猶予を与えない様に………。

千鶴「っ!…んっ、…んっ、」

必死に抵抗しようとする両手を壁に押しつ けて、さらに激しい口づけをすると、千鶴 ちゃんの力がだんだん抜けていくの分かっ た……。

ゆっくりと唇を離すと、肩で息をしながら 千鶴ちゃんが僕に問いかける。

千鶴「………沖田…さん、……どうして……こん な事……。」

沖田「千鶴ちゃん………。ごめん……。君が余りにも可愛い反応をするから。……それに…… ……。」

千鶴「…………それに?」

沖田「…………ずっと、こうして君に……触れ たいって、思ってた………。」

千鶴「…………沖田さん…………。」

そして、僕は再び唇を重ねた………。

狭い暗闇の中、口づけの水音だけが聞こえ る……。

細い首筋に唇を這わせると、千鶴ちゃんは ビクッと身を強張らせた……。

千鶴「……んっ、……あっ…。」

必死に声を抑えようとするのが可愛くて、 堪らない気持ちになる。

彼女の着物の襟を広げ、きつく巻かれたサラシに手をかけた…………。

その時…………。

子供「お〜い!総司〜〜!!」

子供2「いい加減に出てきてよ〜〜!!」

僕を探し回る子供達の声がすぐ近くから聞 こえる。見つかるのも時間の問題かな……… 。

僕は大きな溜息を吐き、彼女の襟元を直し た。

沖田「凄く残念だけど、今はここまででお 預けかな……。」

襖を開けると、一気に眩しい光りが差し込 み、千鶴ちゃんは、まだ少し乱れている着 物をパッと隠した。

押し入れから出る前に、もう一度、ちゅっ と口づけをして耳元で囁く…………。

沖田「……続きは………、今夜。君の部屋でね ………。」

そう言うと、千鶴ちゃんは真っ赤になって 口をぱくぱくしていた。

ははっ。ホントに君の反応は初々しくてか わいい。 今夜、僕が君の部屋の襖を開けたら、きっ とまた涙目で赤い顔をしているんだろうね… ……。

そんな事を想像しながら僕は部屋から出て いった………。





[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ