薄桜鬼_短いもの
□言ってみよう!_2 平助君の場合
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「お前怒んないの?」
「なんで怒るの?」
「……い、いやなんとなく」
「ふーん。怒ってほしいんだ? そんなの仕方ないじゃない。平助くん『だって』男の人なんだし」
「その『だって』を強調するのやめろ〜」
「うわっ、ごめんね。特に意味はないんだから。ね、ね」
おっと、声のトーンが哀し気になってきたので、泣かせる前にさっさと本題に入ってしまいたいな。(泣かせてもみたいけどさ)
「そういえば今日はなんで来たんだ?」
「平助君と遊ぼうと思って」
「遊ぶ?」
「そうだよ。(できるだけ耳の近くで言っちゃうよ♪)平助君、『一緒にあ・そ・ぼ』。…あれ?」
平助君、さっきよりももっと赤くなっちゃいました。熟れ熟れのザクロのようです。
「平助くん?」
必殺! 手は前にお願いポーズで下からの上目づかいと甘えのキャットボイス! さあ、平助選手はどう出る?
「……」
「……」
「……」
「……(もう5分はこのまんまなんですけど?)」
「ご、ごめん!! 今は遊べないかもっ!!」
真っ赤な顔したまま猛ダッシュで逃亡されました。
やや前かがみだったのを追求しないであげるのが親切でしょうか。
刺激与えすぎましたか?
ごめん、やっぱりかわいい。