krkの籠球

□かわいい?
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「ねぇ、かがみん」
「っつ! なんだよその呼び方」
「えーっ。さつきちゃんがそう呼んでた」
「さつき? ああ、あの桃井っていう分析の女か」

そういえば、なぜかそんな呼ばれ方をした覚えがある。

「ずるいよ。さつきちゃんには呼ばせておいて私はダメってこと? ひどくない?」

ぶう、と膨れる彼女のるう。睨まれたってちっとも怖くないが、本人としては怒っているのだろう。

「そんなに桃井と同じように呼びたいのか? るうチャン」

恨めし気に上目づかいのるうの頭をワシワシとこねくり回す。

「うやぁぁぁ。髪がぐちゃぐちゃだよぉ。もう、かがみんのバカぁ」

ややベソ顔がかわいい……しかもそのベソ顔で言われるとクる!

「るう……か、かわいい……じゃねーか」
「ふぇ? 何?」

いまだにベソベソなので耳に聞こえづらいらしい。

「何度も言わすんじゃねぇ、よ。だーかーらー。か、かわいいって褒めてんだろ……です」

回りに聞こえるのが恥ずかしいから、るうを抱きしめて耳元でささやいた。
俺の首元に密着してるるうの顔が急激に熱をもった。この熱はなかなか収まりそうもない。

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