krkの籠球 3
□恋愛小説
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いつもの練習を終え、着替えて帰宅する段に誰かが『マイブーム』について話題を振った。
誰か、なんて言ったが言い出したのは小太郎だ。
「ね、ね! そういえば駅前に新しい本屋ができたみたいだよ」
「小太郎と書店? 全く関連性が見いだせないんだけど。だってアンタが読んでるの借りものばっかりだし」
「レオ姉ひどっ!」
「確かに葉山と書店はないな。昨日持っていたのも実淵のだろう」
「黛さんまでひどっ! 俺もう立ち直れないかもしんない…」
元気の塊みたいなお前がしゅんと肩をすくめてみせる。
…でもね、がっくりと肩を落としているけど、そのリアクションがポーズだってことは僕の目には見えているんだよ。
そして、小太郎が他に言いたいことが『ありそう』ってこともね。
みんなを楽しませるために努力しているんだね。