小噺。

□「白黒蒼紅」
1ページ/1ページ

「白黒蒼紅」

「…」
「…」
「あらぁ?」
「「…増えた…。」」
「黒兄様、久し振りねぇ」
「光」
「何?」
「お前の子?」
「そうよ」
「双子か…」


「…ぅ…すぅ…」
「…ぅ…すぅ…」
「…」
「寝ちゃった?」
「…」
「間違っても、首絞めたり、手ぇ出しちゃ駄目だよ?」
「…僕には幼女趣味も稚児趣味も無いよ」
「冗談だよ。お前は、絶対にその子達を傷付けない」
「…」
「おいで、黒澤。お茶にしよう」


「…黒ってさぁ、僕には意地悪だけどさ、あの子達には優しいよね?」
「それが何?」
「僕の事嫌いなの?」
「はっ!まさか!」
「じゃあ、何で…」
「寧ろ、大好きだよ、白。この世界に生きとし生ける、どんな存在よりもね」






「…清華と約束したから…」


「清華は、僕に、僕は世界に必要不可欠だから、消えなくて良いって言ってくれたから」


「人間万事塞翁が馬、禍福は糾える縄の如しってね」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ