小噺。

□「仕事の鬼」
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「仕事の鬼」

「それじゃあね、行って来るわね?梔美。白澤兄様の言う事をちゃんと聴いて、良い娘にしててね?」
「はい、母様。行ってらっしゃいませ」
「じゃあ、白澤兄様、お願いね?」
「任せてよ。行ってらっしゃい」
「行って来ます」




「…母様…遅いな…」


「ただいま〜!!梔美〜ごめんね〜?」
「あ…清華…」
「梔美は?御手洗い?」
「落ち着いて聴いて」
「うん…」
「…梔美が居なくなったんだ…」
「…嘘…よね?」
「…」



「梔美っ!!」
「あ…母様…。お帰りなさいませ」


「何で、何で、梔美を隠したのよっ!?」
「解らないの?」
「解らないわよっ!!」
「じゃあ、」
『ニコッ』
『ぺしっ…』
「!!!?何するのよっ!!白澤兄様」
「…清華、梔美がどれ程我慢してるか解ってる?お前が居ない間、お前の帰りだけを待って、1日を過ごしてるんだよ?寂しいとも哀しいとも言わずにね」

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