進撃短編裏
□鏡の国の私(制作中
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「おい。お前今日は空いてるのか?」
今日は3か月ぶりの休暇である。
リヴァイは自室でちょこんと座る愛しい恋人のリリーへ睨みを効かせる。
「あ…。えっと。はい。空けます」
リリーのオドオドとした態度にリヴァイの眉間に皺が寄る。
ビクっとリリーは目を逸らしギュっと手を握り締める。
「あ?先約か?」
リヴァイはリリーに目を向けるが依然リリーはリヴァイから視線を逸らしボソっと呟いた。
「あの…ちょっとお買い物に…。あの。でも兵長のお手を煩わせるようなことでは…」
「いい。ならお前の買い物に付き合ってやる。」
だるそうではあるが、愛しい彼女のお願いだ。
リヴァイは心なしか優しい表情を浮かべリリーを見やった。
リリーはパっと顔を上げた。
「何が欲しい。」
リヴァイはゆっくりとリリーの横に腰を下ろすとそっとリリーの髪を撫でた。
「鏡です!おっきい鏡!部屋に姿見の欲しくて…」
「あ?鏡なんぞ、買いに出ずとも…」
「ダメ…ですか?」
リリーは悲しそうに肩を落とす。
が、その瞬間リヴァイは口角を上げた。
「仕方ねぇな、街へ出るか。」
リヴァイの言葉にリリーは笑顔を浮かべ、礼を言った。
「正し、お前の我儘に付き合ってやるんだ。お前も誠意をみせろよ?」
きょとんとしたリリーの手を引きリヴァイは部屋を後にした。