トラブル堕天皇子
□バレンタイン
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「バレンタイン……」
思い出すはチョコの山、食べきれないとは言っても、捨てたらくれた女の子がかわいそうだし
で、結局いつも少し無理して食べて、食べきれなかったのは棚にしまって年々増えてきている始末である
「ああ、お菓子メーカーめ……」
大量のチョコの山を見てダメージを受けるより少しづつ貰った方がダメージが少ないため今日はリトたちにも言って早めに学校に来た
「ま、転校してきてまだそんなに経ってないから、貰えるかはわからないけどな」
「(頼むぜ神様……山だけにはなりませんように………)」
神side
「その幻想をぶち殺す!」
「ど、どうされました!?」
「いや、なんか言わないといけない気がして…」
「は、はぁ…?」
明side
-お!金星おはよー
「おはよー」
「(よし、下駄箱にはなかった、これならいける!)」
「あ、あの金星くん!」
「ん?あれ、確か同じクラスの新井紗弥香さん?」
「あ、あの……」
「はい?」
「こ、これ!どうぞ!」
「え、あ、ありがとう……」
「い、いえ!それじゃ私きゃ!」
「危ない!」
ふにゅ
「へ……?」
「あ……」
「ご、ごめん!」
「む、胸を金星くんに……」ぼん!
ぴゅーと音がしそうなほどすぐに立ち去ってしまった
「まずいことしちゃったな……あとこれ、包み箱?いや、まさか……チョコ?(はっ!男共からの鋭い視線!間違いない、これはチョコだ…!)」
「(まずい……まずいぞ……いや、可愛い女の子から貰えるのは嬉しいけど嫌な予感しかしない……)」
-えー!?紗弥香先に金星くんにチョコ渡したのー!?
-う、うん
-私が先に渡すはずだったのにー
-ファンクラブの人とかどうするんだろうね?
-全員渡すんじゃない?
-校外にもいるのに?
-いや、熱狂的なファンクラブだからありそう……
-何人いるんだっけ?
-3桁いったよ
-え!?もう!?
-うん
-あとさ紗弥香、金星くんに胸触られてなかった?
-え!?あ、あのその…なんて言うか……
-うらやゲフンゲフンちゃんと周り見なきゃ危ないじゃない
-今羨ましいっていいかけなかった?
-気のせいじゃない?
-いや、聞こえたんだけど
「うん。何も聞こえなかったし、何も聞いてない」
明のその足取りは重かった
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