東京堕天皇子

□休日
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「こ、こんなところ人に見られたら…」









「暴れるな、とりあえず服を…」


「イッツリアルファンタジー!」


「アンドドリーム!」


「へ!?何してんすか!?」


「あ、私ったらつい」


パシャ


「初めまして金星明くん、女子寮寮母の木府亜子です。君の噂は真子からかねがね、そりゃもうかねがね!」


「それなら連写をやめて今すぐそのデータを消せ!」


「何々?」


「どうしたの?」


「う…」


「「きゃー!」」


「ケータイ小説キター!」


「待ってくれ!誤解だー!」








「夏目が作った浴室用の簡易式が誤作動して、それを明が捕まえたところを人に見られたのか」


「ああ…」


「なるほどこの距離感と視線の理由はわかった」


「く、くつじょきゅだ…」


「あの人の妄想にはもしかして俺と春虎も入ってんのか?」


「余裕でな」


「冗談じゃねえぞ、おい」







「買い物?明日か?」


「ああ、ちょっと足らないものとか出てきてな」


「わるい、明日は用がある」


「ああ、そうか」


「春虎は勉強だからな」


「ええ!?」


「ちゃんと言ったとこまで終わすんだぞ」


「うげぇ…」


「なら二人で行ってきたらどうだ?」


夏目が卵焼きを皿に落とす


「なら、そうするか。夏目、明日な」


「それって…」


「ん?」


「(デート!)」


「夏目顔赤いけど、どうした?」


「な、なんでもない!」






「どうして制服なんだ?」


「男物の持ち合わせがなかったからです」


「なるほどな、なら買いに行くか?」


「こうして遊びに行くの久しぶりだね。ふ、二人っきりってのは」


「そうだな、久しぶりだな。北斗を介してならつい最近までだけど直接ってのは子供の時以来だな」


「そうだね」


「それじゃ、まずは服かな。案内頼めるか?」


「え?無理だよそんなの、僕、通販以外で服買ったことないもん!」


「マジか?ん〜そうなると…適当にぶらつくか、夏目、ブラっとしようか」


「う、うん!」


「服は次の時俺が店調べとくよ」


「ありがとう」


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