東京堕天皇子

□絆
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「刻んでやるよ」


明は構えの体勢から地面を蹴ると会場の人の視界から消える


「な、何!?」


「お、こりゃ凄いなぁ」


ドンドン、と何かを蹴る音がする


「高速で移動しながら、壁を蹴ってスピードを落とさず連続使用か、ようやるなぁ」


「く…っ!」


トン


「え?」


トン


トン


トン


トン


トン


トン


トン


トントントントン………………


分からない感触に気味の悪さを覚えると同時に警戒心を強めると


白桜と黒楓が刻まれていった


そして


「白桜!黒楓!」


白桜と黒楓は消える


「よっと、こんなもんか」


「明くんの勝ち〜」


「なあ、トンって触られた感触あったか?」


「そ、それが何よ…」


「あれは俺がやったんだよ」


「え?」


「よかった。分からなかったようなら、俺は遅れてはないようだ」








「明、何もあそこまで本気でやらなくても」


「あれ本気じゃねぇよ?」


「うわぁ……」


「あの…金星くん…」


「ん?」


「ちょっといい?」


「かまわないけど…」


「凄かったよね!昨日の試合!」


「私びっくりしちゃった!」


「相手はあの倉橋なのに勝っちまうなんてな」


「凄かったなぁ」


「おはよう、明くん、春虎くん。明くんは護法式なんて持ってたんだね」


「まあ、昔からな」


「あ、そうそう、あのちっちゃい護法式もう一回見せてくれない?」


「あ、私も見た〜い!」


「別にいいけど。鸞」


ポン!


「かわいい〜!」


「触らせて〜!」


「ああああ、主!?」


「昨日の罰ゲーム」


「ひぃ!?」


「そういや昨日は双剣使ってたけどあれ式神なのか?」


「ああ、鸞じゃないけどな」


「他にもいるの!?」


「ああ、なんなら全員呼ぶか?」


「「是非!!」」


「ふぅ…大和、初瀬、煌、麟」


ポン!ポン!ポン!ポン!


「「「おぉ〜!」」」


「ちなみに昨日の双剣は初瀬だ」


「これだから名門様は、陰陽師なのに刀を振り回すなんてな!護法式侍らせてんだぜ」


「止まれ」


ピシッ!


「鸞、初瀬、殺そうとするな」


明は声を発した主に近寄る


「何だよ…」


「すまん、式が迷惑をかけた。記憶違いでなければ刀を振り回すのは独立祓魔官にもいたはずなんだが…」


「………」


「ははは!間違ってやがんの!」


「あんた簡易式もまともに使えなかったじゃん」


「う、うるせえな!この前は調子出なかったんだよ!」


「とか言って、終わったらヘロヘロだったよな」


「最初はそうゆうもんだろ!?」


「と、とにかく、俺は金星、お前が気に食わねえ」


「そうか、覚えておくよ」


明は少し笑う


「みんなも名前も教えてくれないか?何しろ半年遅れてるからな。俺のことは明でいい。春虎のことは何とでも読んでくれ」


「何とでも!?春虎って呼んでくれ!」


「OK!じゃ、ツッチーね!」


「話し、聞いてる?」


ハハハハ


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