トラブル堕天皇子
□旧校舎
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「キャアァアァ!」
「!?」
「春菜!?」
「どうした?」
「ど…どうしたの!?」
「い…今ピ…ピアノの音が…」
「え!?ピアノ…!?」
「音楽室か」
ポロン、ポロン、ポロロン♪
「ゆ…幽霊なんていないんだよな古手川…」
「あ…あたり前でしょう」
「た…確かめてみたら…?」
「な…なんで私が!こういうのは男子のあなたが…」
「誰ですかー!?」
『ちゅうちょなくあけたー!?』
「ピアノか……演るか」
「ためらいなくピアノを弾こうとするな!」
「止めるな!」
「なんで頑ななんだよ!」
「こっちに来てから楽器を触ってないからだ!大丈夫だ!今の雰囲気にあった曲を弾くから!」
「ますます大丈夫じゃねぇよ!」
「しつこい!」
「オ…オレ正しいはずなのに…」
ポン、ポポン
「滝廉太郎の憾だ」
「いや、悲しくなってくるけどさ、今の状況だとシャレにならないほど怖いから」
「と…とにかく!そんなのにおびえる必要なんてないのよ。幽霊なんて空想の産物怖いと思うから変な音が聞こえたりするんだわ」
「じゃあ唯も怖いと思ってたって事?」
「え!?そ、そんなわけないじゃない!私は別に何も聞いて…」
「どうしたの唯?」
「ゴミでも入ったのか?ここはホコリっぽいからな」
「い…いえ別に何も…」
ガチャッ
「で!出たー!!」
「あ…ありえない…幽霊なんて空想の産物であって…」
「……?(生命反応がある?)」
出ていけ…
出ていけ…
出ていけ…
「西連寺!?」
「殲滅する!」
両腕を振り裾(の中に発動したローチ)から警棒を取り出す
「はあっ!」
骨格模型の頭を弾き、人体模型の腕をとばす
頭、腕、足次々と弾いていく
「こんなもんか…」
明は倒れた模型を見ている
「………」
バケツに水を入れ始める
「あ、明何を?」
「見てろよ」
バシャッ!と動かなくなった模型に水をかける
-うわぁあぁあ
-み、水だ〜
-冷たい〜
-水キライ〜
「え!?」
「な…なんだコイツら!?」
-ヤベッばれた!逃げろーっ
「な…?」
「今のが幽霊の正体?」
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