追 憶

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「茜…似合うじゃん‼︎」

「え〜…本当…?」

「マジだって‼︎
せっかくだから同じ髪型にしようぜ‼︎」


平助くんが私の後ろに周り
器用に髪を結ってくれる。


「でーきた‼︎ほらほら…。」


平助くんに背を押されて姿見の前に立つ。


「…わぁ…。」


土方さんの命令で平助くんに
着物をかりることになったときは
かなり嫌々だったけど…。


なんか…いいかも‼︎


めっちゃおしゃれ‼︎


「なんか俺たち双子みたいだな‼︎」

「本当だね‼︎平助兄ちゃん‼︎」

「な…‼︎その呼び方はやめろよ‼︎」


平助くんの頬がうっすらと赤く染まる。


…可愛い…♡


「ねぇねぇ…お兄ちゃん♡」

「やめろってー‼︎」

「へー…君が茜ちゃん?」

「あ…総司‼︎」


その声に顔を向けると
冷たく光る鶯色の瞳と目があった。


「…‼︎」


…そこのお兄さん…


…目が…笑ってませんよ?


私は思わず平助くんの後ろに隠れる。


「…ふっ。
そんなに怖がらないでよ。
僕は沖田総司。よろしくね?」

「あ…よろしくお願いします。」


慌てて頭を下げた私の耳元に
沖田さんがそっと囁く。


「どうやって土方さんに取り入ったか
知らないけど…。
変な真似したら…殺すよ?」

「…え…?」


驚いて顔を上げると
沖田さんが意味あり気に微笑んだ。


「さ。朝ご飯にしよう?」


…なにこの人…。


めちゃくちゃ怖い…‼︎





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