花と水

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縁側でしらたまと遊んでいる
葵ちゃんと原田さん。


しらたま…とは僕が拾ってきた白猫。


その白猫に葵ちゃんが
しらたま…と名付けたのは
ついさっきのこと。


「しらたま〜‼︎
うにゃ〜可愛い〜♡」

「うにゃ〜って…
葵も猫みたいだな。
にゃんって言ってみ?」

「にゃん♡」

「…か、可愛い…。」


原田さんのおふざけに
僕の目の前に座る男がついにキレた。


遊んでいる…と言っても
一応は監視役ですからね…。

怒られても仕方ないですよ?
原田さん。


「ごらー‼︎
お前らふざけてねーで
さっさとここから散りやがれ‼︎」


勢いよく開けられた襖と
響き渡る怒号に驚いた2人が
そそくさと中庭に走っていく様を
横目で見送りながら
土方さんがちっと舌打ちをする。




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