花と水

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葵side〉〉〉


耳に聴こえるのは自身の吐く荒い息と
早鐘を打つ心臓の音…。


そして男たちの声…。


「どうなってんだよ…マジで。」


隣を走る隼人の焦った声に
返事をしている余裕なんて今はない。


「葵‼︎こっち‼︎」


繋いだ手を強く引かれて
隼人と一緒に路地裏の物陰に隠れる。


「どこ行った?探せ‼︎」


複数の足音が走り去るのを
息を潜めてじっと待つ。


なんで…。
意味わかんないんだけど…。


今にも叫び出したくなる状況に
思わず目を瞑る。





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