TRIANGLE
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「じゃあ、また後でね。」
笑顔でヒラヒラと手を振っている
沖田先輩の背中が見えなくなったと同時に
舞のおでこにデコピン‼︎
「いっ…た〜い‼︎」
「痛いじゃないし‼︎」
「え〜?」
舞は少し赤くなったおでこを
しきりにさすってる。
「沖田先輩と一緒に帰ってるところ
岡田に見られたらどーすんのよ‼︎」
「別に…。」
別に…って
沢尻エリカじゃあるまいし‼︎
「だって…以蔵の周り
女の子ばっかりでなんか気まずいし…。
沖田先輩と一緒にいると楽しいから
断る理由ないってゆーか…。」
そう言って舞がちらっと見た方向には
岡田と取り巻きの女の子。
「…。」
「なんか…以蔵が遠くに感じるよな。
前はさ俺たち
しょっちゅう一緒にいたのにさ。
最近じゃあの子たち優先だもんな…。」
慎太が小さくため息をつく。
なに…なんなの…。
私たちを包み込む
このダークな空気…。
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