TRIANGLE

□4
6ページ/9ページ



「じゃあ、また後でね。」


笑顔でヒラヒラと手を振っている
沖田先輩の背中が見えなくなったと同時に
舞のおでこにデコピン‼︎


「いっ…た〜い‼︎」

「痛いじゃないし‼︎」

「え〜?」


舞は少し赤くなったおでこを
しきりにさすってる。


「沖田先輩と一緒に帰ってるところ
岡田に見られたらどーすんのよ‼︎」

「別に…。」


別に…って
沢尻エリカじゃあるまいし‼︎


「だって…以蔵の周り
女の子ばっかりでなんか気まずいし…。
沖田先輩と一緒にいると楽しいから
断る理由ないってゆーか…。」


そう言って舞がちらっと見た方向には
岡田と取り巻きの女の子。


「…。」

「なんか…以蔵が遠くに感じるよな。
前はさ俺たち
しょっちゅう一緒にいたのにさ。
最近じゃあの子たち優先だもんな…。」


慎太が小さくため息をつく。


なに…なんなの…。

私たちを包み込む
このダークな空気…。





次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ