*長編*
□腹黒いやつ(3)
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知「涼介〜どこ〜??」
今も下校時だというのに
毎回探しにくる知念から逃げてる最中だ。
知念の執着心は本当に半端じゃない。
(さすが大野くんファンを長年続けてるだけある)
体育館の裏にまで隠れにきた俺は何をしてるんだと泣きたくなったが、
2人っきりになると危険だ…。
見た目は
天使で清楚で可愛くみえたとしても、
中身は
悪魔で腹黒くてオス化しきっていて
俺にとっては超危険人物だ。
ため息をつき、
後ろを振り返る………と
ニンマリ笑う知念 が目の前に!!
知「涼介♫みっけ!」
山「うわぁあぁああー!!泣」
知「ちょwwうるさい…(苦笑)」
山「だっておま…こわすぎー!!泣」
知「も〜失礼な!
僕汗かくのキライなのに、涼介探すのに必死でこんな汗かいたんだよ…?」
確かに珍しく汗だくな知念。
山「…だったら探してねーで帰りゃいいだろーが。」
知「やだ!」
山「なんなんだよ!」
知「…だって。
涼介がどんどん離れてっちゃう気がしたんだもん…
僕は前みたいに涼介と一緒に帰ったりしたいな…」
俺の袖をきゅっと掴み、しゅんとする悪魔。
"可愛いなこの野郎!"と普通ならば抱きしめたくなる、はずだ。
(だが、お前がタダでは起きない性格だって知ってるんだぞ)
なぜならば知念は俺にとって
超危険人物だからだ!
だからどんなに気まずい沈黙が続こうが慰めない。
山「………。」
知「………。」
ちょっと可哀想かな、なんて同情はしても慰めない。
山「………。」
知「………。」
…良心が痛んでも決して慰めない。
山「………。」
知「………。」
決して!!
知「……………
……………。」
山「だぁあー!
わかったよ!
明日から一緒に帰ってやるよ!」
知「やった〜☆」
(俺って押しに弱い…(T_T))