*長編*
□腹黒いやつ(3)
1ページ/3ページ
知「涼介〜
機嫌なおしてよ〜?」
山「………。」
最悪だ。
ほっぺたにキスされたのは初めてなのに
その初めての相手が知念だなんて…!
しかも俺は男なのに…
とんでもない屈辱だ。
出来ればあのまま部屋に引きこもりたい気持ちを抑え
これは仕事なんだ、と割り切り
俺は知念の事を完全に無視して足早に楽屋を目指した。
中「山ちゃん、知念♫
おっはよ〜」
知「ゆぅてぃ〜
おっはよ〜( ´ ▽ ` )ノ」
中「おっ♫ちぃ、いいことでもあったのか〜?
機嫌いいな、
……って山ちゃんテンション低っ!ww」
山「…………。」
【腹黒いやつ】
「山田くん!いいよ〜」
カシャ!カシャ!
撮影ではいつも通りの笑顔をカメラに向ける。
でも内心は今すぐ泣き出したい…
しかもなんだか今日は知念が近い
…気がする。
いや、きっと気のせいに違いない。
これは仕事なんだ!集中しろ!俺!!
知「涼介いい匂いがする〜」
耳元で知念が呟く。
(やっぱ近ぇーよ!!勘違いでもなんでもなく、全然近いわ!!
ってかこぇーよ(泣))
山「知念、やめろよ!」
知「やめろ…って
なにを?」
クスリと怪しく笑う知念。
(これは本当にあの可愛い知念侑李くんですか?
あの「僕、可愛い!」の方ですよね?
完全に可愛さを越して
オス化してるじゃねーか!!)
俺はこの撮影中
ずっと肉食動物に狙われた小動物かのように震えてた。
ーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
あれから一週間。
俺は完全にオス化した知念の猛烈なアタック地獄にあっている。