*長編*

□腹黒いやつ(3)
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知「涼介〜

機嫌なおしてよ〜?」

山「………。」

最悪だ。
ほっぺたにキスされたのは初めてなのに
その初めての相手が知念だなんて…!

しかも俺は男なのに…
とんでもない屈辱だ。

出来ればあのまま部屋に引きこもりたい気持ちを抑え
これは仕事なんだ、と割り切り
俺は知念の事を完全に無視して足早に楽屋を目指した。

中「山ちゃん、知念♫
おっはよ〜」

知「ゆぅてぃ〜
おっはよ〜( ´ ▽ ` )ノ」

中「おっ♫ちぃ、いいことでもあったのか〜?

機嫌いいな、

……って山ちゃんテンション低っ!ww」


山「…………。」


【腹黒いやつ】

「山田くん!いいよ〜」

カシャ!カシャ!

撮影ではいつも通りの笑顔をカメラに向ける。
でも内心は今すぐ泣き出したい…

しかもなんだか今日は知念が近い
…気がする。
いや、きっと気のせいに違いない。
これは仕事なんだ!集中しろ!俺!!

知「涼介いい匂いがする〜」

耳元で知念が呟く。
(やっぱ近ぇーよ!!勘違いでもなんでもなく、全然近いわ!!
ってかこぇーよ(泣))

山「知念、やめろよ!」

知「やめろ…って

なにを?」
クスリと怪しく笑う知念。


(これは本当にあの可愛い知念侑李くんですか?
あの「僕、可愛い!」の方ですよね?

完全に可愛さを越して
オス化してるじゃねーか!!)

俺はこの撮影中
ずっと肉食動物に狙われた小動物かのように震えてた。

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あれから一週間。
俺は完全にオス化した知念の猛烈なアタック地獄にあっている。
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