*長編*

□腹黒いやつ
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知「涼介ぇ〜」

俺の腕にくっつくコイツ。
俺は知念が何を考えてるのかわからない。

【腹黒いやつ】

最初に知念を見た時、
女の子かと思うくらいの天使な微笑みに勝手な理想を俺は描いてた。
きっと優しい子に違いない。

だけど…

「暑いの僕、キライ」
「重いの持ちたくない」
「出掛けるの面倒」
「僕可愛い!」

なんなんだコイツww
ギャップありすぎだろ!
腹ん中真っ黒なんだろーなって、
そう思い始めた頃には自然とコイツと距離を置いてた。

今思えばコイツと関わるな!と本能的な"何か"があったのかもしれない。

だけど運命は残酷で
同じグループになり、高校も同じと来れば今現在は関わらざるを得なくなってきた。

なのにコイツと関わりたくない理由も増える一方で…。

この小悪魔はことごとく俺の恋を邪魔する。
好きになった子の前で
醜態を晒させたり、
悪口を吹き込んだり、
しまいには自分を好きにさせる。(その割に付き合わない)

おかげで青春真っ盛りなのに
モテナイ!
サエナイ!
彼女ナシ!
とコイツのせいで苦しめられている。

なのにコイツは計算高い。
決して自分は不利にならないようにうまく渡り歩いてる。

おい!知念!!
お前が可愛いのは見た目だけだぞ!!
中身は終わってるよ!マジで直した方がいい!!

知「え?涼介なにか言った?」

山「え?(汗)べ、別になんも言ってないけど?」

じーーー。

山「はは(汗)」

知「っそ!」

くるりと知念が前を向く。

っぶねー。
どうやらこの小悪魔…

いや身体が小さいだけで立派な悪魔(長いww)は人の心が読めるのかもしれない…

山「ねぇ…

そういえば涼介って最近僕に隠し事してない?」

ビク!!

今のは訂正する。
コイツは人の心を読む事が出来る。
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