*短編*
□恋の味
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涼介はすごくモテる。
華があるというか…人を好きにさせる能力があるんだと思う。
でも年頃になると女の子のアプローチが日常茶飯事になってきた。
僕はなんだか最近すごくつまらない。
でもそれがなんでなのか
「わかんないよ…」
「へぇ〜♪
知念にもわかんないこと、
あるんだな!」
にっこり笑った問題のコイツに腹が立つ
「べっつに〜!
ってかさ、涼介来るとギャラリーがうるさくなるからあっち行ってよ」
なぜか数人の女子がいつも涼介の後を付いてくる。
登下校も授業の移動も
いつでもどこでも…。
僕は今の涼介といると本当につまらない。
「冷たっ!
何ピリピリしてんだよ?俺でよければ相談のるから…
ってか知念、お前が俺に隠し事するなんざ、一生許さないぞ?笑」
「は?一生イッテロ」
「きゃー侑李君冷たぁいっ!」
ふざけてる涼介を軽く無視して
僕は廊下を突き進む。