Melody.
□初日。
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「…あれ?梟がたくさん飛んでくる…」
「フクロウ便の時間だ!」
皆の前に手紙やら荷物やらが落とされて行く。
そんな中…
…ドドドドドドドドドドドドドッ
尋常ではない音が大広間に響き渡る。
音の方に目を向けると、信じられない位たくさんの手紙が雅の前に積まれていた。
「「「…………;;;;;」」」
雅も最初目を丸くしていたが、目当ての手紙をゴソゴソと探し出した。
「うーんと…あ、あったわ。お母様からのお手紙…」
「あの…雅??あとの手紙は誰から来たの…??」
「うーん…実は知らない人ばかりな気がするの。でも呪いがかかっているようなものは無さそうだわ。」
雅は困ったように眉を下げる。
するとトーストを頬張っていたロンが口を開いた。
「ファンレターでしょ。」
「ファンレター?」
「うん。雅なら貰ったことあると思ってた。」
「ううん…あんまりファンの方と触れ合う事って無いの。だからこんなにたくさんファンレターなんてものを貰ったのは初めてよ。」
ファンレターと聞いて雅は嬉し恥ずかしそうに頬を染めた。
ジョージはそんな雅を見て顔が赤くなるのを必死で止める。
先程から平静を装ってはいるものの心臓がバクバクいっているのだ。
雅は母親からの分厚い手紙を開き、一緒に入っているものも確認していた。
「…雅、早く食べないと授業に遅れるわよ?」
ハーマイオニーが声を掛けると雅は手紙を横に置き、朝食に手をつけた。