Melody.

□出逢い。
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汽車が発車し、三人はお喋りに花を咲かせていた。


「え?じゃあ二人はもともと知り合いだったわけじゃないの?」


「そうだよ。僕は汽車に乗るなり兄貴達とはぐれちゃってさ。その時に出会ったんだ。」


「そうだったの…。あんまりにも仲が良さそうだから、小さいころから知り合いだったのかと思ってたわ。ロン。あなた兄弟がいるのね?いいなぁ…」


「あんなにたくさんいても良いことないよ。」


「えー、僕はロンが羨ましいなぁ。僕も兄弟いないんだ。」


「…兄弟は居ないけど、お兄様みたいな人はいるわ。」

「…みたいな、ってどういうこと?」

「ずっと一緒に音楽やっててね…笛を吹いてる人で、奏っていうの。三つ年上。この前のコンサートも一緒に演奏したわ。」


「あ、聞いたことある。ママと妹が言ってたよ。」

「僕の母さんも」


「なんせ、君の大ファンだからね。」


「…ありがとう」

嬉しくて、雅はにっこりと笑った。


男子二人が思わず頬を染めていると、突然コンパートメントの戸が開いた。



「ロニー!こんなところにいたのか!」


「探したんだぞ!おい、見てみろよ、休暇中にリーが考えてきた悪戯…」


燃えるような赤毛をした、二人のそっくりな男の子。


そのうちの一人は、視線に雅を捉えると言葉を不自然に切ってしまった。

そしてそのまま、口をあんぐりと開けて雅を見つめた。

だって、ロンを探して汽車をうろついている時も、この少女を探していたのだから。

…まさか自分の弟と一緒にいるだなんて…。



「…お、ロニー、友達ができたんだな。俺は、フレッド、こいつは…おい、何固まってるんだ?ジョージだ。」


「ハリー・ポッターです。よろしく!」


ハリーは親しみやすそうなこのロンの兄たちをすぐに気に入ったようだ。


「初めまして。雅・四宮といいます。」


そして雅はぺこりと頭を下げた。


「…ん?あれ?よく見たら、ジニーたちが言ってた子じゃないか。なんだ、ロン。もう知り合ったのか。」


「うん。偶然、ここに乗り合わせたんだ。」
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