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□入学式、出会い
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〜原田視点〜
誰かが俺に名前を聞いてきた。
きっと新入生だろうな。
答えようとした時
「ちょっと桜!困ってるでしょ?」
と、声が聞こえた。
振り返ると_____
驚いた。そこには、桔梗がいたからだ。
あの頃から何も変わってねぇ。
昔のままの桔梗がいた。
だけど、あいつは俺を覚えていなかった。
いや、きっと前世の記憶自体ないんだろう。
正直、名簿で春原桔梗の名前があった時も、もしかしたら…と思った。
ここでは教師と生徒。本当はしてはいけない恋だってことは分かってる。
だけど、
諦めるわけにはいかねぇ。
昔の俺らの年の差は6歳差だった。
今も6歳差だ。
あいつが16歳、俺は22歳。
桔梗に前世の記憶がなくても、今度はこっちで幸せにしてやる。
最初から始めて、好きになってもらえるよう頑張らねぇとな。