dream

□からかいすぎ注意
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今日は一日中雨だった。昨日も一昨日も。烏森支部もとい部屋の中は、じめじめした空気でいっぱいになっている。雨だから散歩するわけにもいかない、暇だ。

「翡葉さん。暇だよ」

「……知るか。」


そう、今この部屋には私と翡葉さんしかいないのだ。閃ちゃんとか秀くんとかいてくれたら遊んでくれるのにな。

「もう!雨やまないかな。雨さえ止んでくれれば一人でもこのじめじめした部屋から出てってやるのに!!」



「…翡葉さん、遊ぼう。」


「ねぇー、遊ぼうってば!」




「ガキは飴でも食って大人しくしてろ。」

と言って翡葉さんは私に飴玉を投げてきた。
こんなので大人しくできるわけないじゃない

「もう!子供扱いしないでください!!」


「ほーう、お前は子供じゃないのか」


「そうです、子供じゃないです」


「へぇー、じゃあ……」

翡葉さんがニヤリと笑った。絶対何か企んでるな。

「俺がお前と大人の遊びをしてやるよ」



「遠慮しておきます」



こういう時は断っておいたほうが身のためだ。第一大人の遊びっていったらあれでしょ。性行……おっといけないいけない。


「遠慮するなって、楽しいから」


「いやいいです。気持ち悪いです。そんなにしたいなら他をあたってください。」


そういうと翡葉さんが私に近づいてきた。相変わらず素敵なお顔ですね。
って
(えっ、ちょっと近い近い)


「ひ、翡葉さ……」
「馬鹿。冗談に決まってるだろ。」


「へっ?」


「だから、今の全部冗談。お前がうるさかったから、からかっただけ。俺年下興味ないしお前みたいなガキはもっと興味ない。」



……悔しい。




「……からかわないでくださいよ。気持ち悪いって言ったけどほんとは私…翡葉さんと」

「ちょっ、ちょっとまて。それ以上は言うんじゃねぇぞ。」

お、めずらしく焦ってる。というかちょっと照れてる?
翡葉さんってこんな顔もするんだ。
もう少しだけ…

「なんでですか?大人の遊び…教えてください。翡葉さんが思ってるほど子供じゃないですよ。それに、私は翡葉さんのこと…好きなのに」

「名無し…。」

「まぁ、冗談ですけどね。」

「はぁ!?……」

「さっきからかってくれたお返しですよ〜。どうしたんですか黙り込んじゃって」




「ふざけんなよ、お前。」

や、やっぱり怒ってらっしゃる。先にからかってきたのは翡葉さんの方なのに。
でも今なら素直に言ってもいいかな

「好きっていうのは冗談じゃないですよ」


「えっ。」



「じゃあ翡葉さん。雨も上がったようなので私は出かけてきます。」


「お、おぅ。」












「あいつが帰ってきたらどんな顔して会えばいいんだよ」

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