ふたごの村
□気付いた恋心
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ぱからっぱから___
聞こえるのはマロンの足音だけ
私とディルカは言葉を発しない。
ディルカ、どうしたんだろ…
怒ってるのかな…。
ディルカは私の後ろにいるから、彼がどんな表情をしているのか分からない。
…それが余計に辛かった。顔が見たかった。
「…っねぇ、ディルカ」
「何…?」
「えっと、、元気なさそう、だけど、大丈夫、?」
「あぁ、いや、なんでもないよ」
「そっ、か。」
……再び沈黙が走る。
ディルカが黙っていると、不安になるよ。怒らせたんじゃないかって、嫌われたんじゃないかって。
いろいろ考えてたら、なんだか喉が詰まってきた。
「…うっ…グスッ…」
「っ、リッカ!?どうした?!」
ディルカの慌てた声。
「えっ…?」
「何で泣いて…!」
マロンを止める。
そっか、私泣いて…
「…っごめんねッ…すぐ止め…グスッ…から…だいじょ…グスッ…から」
「…大丈夫なわけねぇだろ」
そう言ってディルカは私の頭をぽんぽん、と優しく叩いた。
「ごめんな、オレ…。」
「…大丈夫!大丈夫だよ…」
「ただ、ディルカが、元気なくて、不安で…それで…っ…」
あぁだめだ。まともにディルカをみると、また泣きそうになる