book/BL
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『庶務』の仕事は基本みんなの雑用係で、活躍することもなければ特に目立つこともない。
俺と同じ顔の双葉は世間で言う『綺麗』な部類に入るのだろうが、
絶対に目立ちたくないらしく、それを前髪とメガネで隠して日々の学校生活を送っていた。
(無理やり入れられた)生徒会も入った当初はギスギスしていて会話なんて一切なかったが、
いくら地味な格好をしていても普段から大人しく優しい性格な双葉にそのうち他のメンバーからも声をかけられるようになり、次第に仲良くなっていった。
毎日生徒会の仕事に追われ、忙しいながらも友達や生徒会メンバーと一緒にいる時間はとても楽しく、
双葉は嘘じゃない笑顔で笑っていた。
だが、そこで問題は起きた。
「お前、何様のつもり?」
「如月(キサラギ)様に選ばれたからって調子にのってんじゃねーよ。」
「・・・アンタ、消えればいいのに。」
生徒会に入って3ヶ月。
双葉に、『虐め』という暗闇が襲いかかったのだった。