book/BL

□君ノ名ハ。
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「ここ、か。」




俺が今立っているこの場所こそ有名私立の学校「蒼凛学園(ソウリンガクエン)」。

学校建立当初は山1つを開墾し学校を建てたらしいが、それが今や「どんだけ広いんだよ」ってぐらいに広がってしまっている。


それも、ある年を境に有名所のおぼっちゃまがわんさか入学し、その子供たちを満足させるために段々と敷地が広がっていったらしい。



それにしても、広すぎだろ・・・

こんなとこ歩いてると、絶対に迷子になっちまうって・・・


そんなことを考えながら、綺麗に整えられた森を歩いていく。


ガラガラと音をたてる黒いキャリーバックを引き、風に揺れる黒い前髪を鬱陶しく思い、空いている左手で掴き上げる。


「はぁ・・・」



思わず溢れたため息に少し気を落としながら、
まだまだ続く長い道のりをキャリーバックを引きながら歩いていく。




 
 
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