S h o r t S t o r y
□ストーカーまがい
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「………」
「………………」
「………あの…………」
「何だ?」
「…そんなに見られたら…、ね…眠れないんです…けど………」
「気にするな」
最近。
やたらとリヴァイさんがくっついてくる。
こうやって昼寝をしようとすれば監視されるし、
アルミンとメールをしていれば誰だと聞いてくる。
愛されてるんだな、とは感じるものの、正直しんどい。
ミカサよりも執着されてる、多分。
「エレン、今日は誰と会話した?」
「会話…?え、と…いつも通りアルミンと、ミカサと…ジャン、くらいです…けど」
「ジャンとは誰だ。浮気相手か」
「う、浮気?!何言ってるんですかおれ、リヴァイさんだけだってこの間も言っ…」
「なら良い。他にいるか」
「いませんよ!あとリヴァイさんくらいです!」
「…っ、」
怒鳴り気味だったのか、リヴァイさんは少し驚いた表情を見せた。
「あ…すみません…」
「そうか。俺が嫌いになったならもういい。俺はお前が…好きだった」
「ち、ちが、違うんですって!おれもリヴァイさんのこと大好きです!…ちょっと感情的になりすぎちゃって…すみません」
「…………」
浮かないままの表情。
いつからリヴァイさんはこうなってしまったのだろう。
1日一度は『好き』であることを伝えないと、離れていこうとする。
別れ話まで持ち出してしまう。
甘えん坊とは少し違うそれには困り通しだった。
「リヴァイさん…しゅんとしないで下さい…おれ、リヴァイさんのこと大好きですよ…?愛してるんです」
「エレン…」
「もう、元気出して下さいよ…リヴァイさんがしゅんとしてると、おれまで…」
「あぁ、すまなかった…俺も好きだ…エレン。…だから」
「はい…何ですか?」
「もうどこにも行くな…俺の側からずっと、永遠に離れるな…エレン」
先程までの甘い顔から一変し、
普段以上に意味深な怪しい表情をしていたのをおれは見てしまった。