S h o r t S t o r y
□腐男子?
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______________……。
あたたかい。
唇にフワリと優しい感覚がある。
なんだろう。
起きないとリヴァイさんが帰って…
「ん…っ…」
「起きたか?エレン」
唇に軽くキスを繰り返している。
なんで、?
夢…かな。
リヴァイさんのこと、そんなに…
「…っ、すき…」
「っ、エレン…?寝てんのか?」
肩を揺すられ正気に戻ったが、今置かれているこの状況に思考回路が停止した。
リヴァイさんがおれの上に乗ってる。
身体が、密着してる。
その上…何度もキスされて…。
「り、ヴァイ、さん…?」
「なに驚いてやがる、こうされたかったんだろ?隠れてあんな本読みやがって…キスで起こされた感覚はどうだ?なかなかだろう」
「あ、ぇ…と、…」
何から考えればいいのか分からない。
ジョンク堂でリヴァイさんに会ってしまって、
実はおれがあんなの読んでるってばれちゃって、
いそいで帰って、気づいたら眠ってて、それで、…
リヴァイさんが、おれにキス、を?
「ポカンとするな、続き、すんぞ」
「や、…嫌、です!!」
「っ!…」
「おれ、リヴァイさんのことずっと、す…好きで、だけど!おれこんなこと、されたいんじゃないんです、!おれのこと好きでもないのに…こんなことしないで、くだ、さい…」
ベッドから飛び降り、すぐに部屋をでようとした。
「待てエレン!」
「っ、もう、いいんです。こんな趣味、隠してたおれが悪いんで…今までお世話になりました…もう、」
「おい、人の話を聞け。てめぇ、俺を相当怒らせたいらしいな…確かに同棲してる中で隠し事すんのは良くねぇ、それにそんな物言いすんのも可笑しな話じゃねぇか?エレン。だがな……俺はお前を嫌いだとは言ってねぇはずだ」
「っ、…!リヴァイ、さん…」
「本当に、嫌だったのか?」
先程まで続いていたあの光景を思い出す。
暖かくて、安心した。
夢なんじゃないかって思うくらいに…。
夢を見てしまうほど、リヴァイさんのことが…好きなんだって、そう思った。
「…嫌じゃ…ない、です…」
ほろ、と一筋の涙が流れる。
隠し続けてきた想いがこんな風に伝わってしまうなんて思いもしなかった。
だから、もう終わりだと…思ったのに。
「エレン…キスさせろ」
「嫌じゃ、ないんですか…?」
「バカか…嫌なら自分からしねぇだろ」
再び唇に軽く触れられる。ちゅ、ちゅうっ、と音を立てながらうっすらと目を開けた。
「リヴァイさ……っ」
「ベッド…戻るぞ」
「っ、!……………は、はいっ…」
ぐい、と引っ張られベッドに押し倒される。
それは、何度も何度も頭の中で想像していた光景だった。
さらさらとした黒髪が現実であることを物語っていた。
「気付いてた」
「、?」
「お前といるとき…身体が熱くなったり、バカみてぇにシたくなった。そんなときに今日のアレだ…これ以上俺を刺激するようなことすんじゃねぇよ…歯止めが効かなくなんだろうが」
器用に服を脱がせながら、歯が浮きそうなほどの言葉を掛けられる。
おそらく真っ赤であろう顔を必死に隠して、頭の中で好きです、と唱えた。
「エレン…」
その夜、何度も名前を呼びあったおれたちは明日からの日々に期待と不安を抱くのだった。
fin.
やっと終わった!お疲れ様でした!
続編書きたいなぁ。