S h o r t S t o r y


□それでも やっぱり。
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「中々小綺麗じゃねぇか」

「えぇ、おかげさまで」

おれの部屋に入った彼の一言目。
あなたのことを考えすぎると掃除をしたくなってしまうんです、なんて言えない。

「紅茶出しますから、そこら辺に座っといて下さいね」

パタパタとスリッパを鳴らしてリビングへ駈けた。


「遅い、退屈だった」

「す、すいません…って、なに人のベッドに!」

「そこら辺っつったろ。早く来い。紅茶よりお前が欲しい」

「な、な、なに言っ…」

「早く」

ローテーブルにコトリと紅茶を置き、彼のいるベッドに入る。

「やっと見つけたぞ…エレンよ」

「っは、はい…んんっ、?!」

ベッドに押し倒されたかと思えば、激しく唇を奪う。
会えなかった空白の時間を埋めるような、息も出来ないようなキス。

「へい、ちょっ…いき、でき…っ」

「はっ、俺はもう兵長じゃねぇよ」

リヴァイと呼べ。

耳元で甘く囁くその声に全身がぞくりとする。

「ん…リヴァイ、さんっ、すき…好きれすっ、らいすき…っ」

「ふっ、そんなに俺が好きか?」

「リヴァイ、さん…っきす、欲しいっ…」

「っ…あんまり煽るな、よ…っん」

今すぐにでも挿入れて鳴かせてやりたい。
早く俺のものだってことをエレンの身体に刻み込みたい。
この有り余る性欲の起源はてめぇだ、エレン…

小さな口でキスを懸命に受け入れる。
大きく揺れる瞳に涙を溜めて、少し鼻にかかるような甘い喘ぎ声を漏らして。

「りば、い、さんっ…も、欲し…おっきぃの、くらさいっ…」

「てめぇ…わざとか?…まぁ悪くない…煽ったからには覚悟しろよ…っ」





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