リヴァイHPB企画 小説
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今日は珍しくリヴァイさんの土曜出勤。
年末に向けての大事な会議がある、らしい。
そして、これもまた珍しくハンジさんとモブリットさんが家に遊びに来た。
リヴァイさんがいないのを知って残念がっていたが、今は何かと世間話で盛り上がっていた。
「そういえば…もうすぐあいつ誕生日かぁー」
「ベルトルト、ですか?」
「いやいや、!え!知らなかったの!ありゃりゃ…今知っといてよかったねー…リヴァイのだよ、リヴァイ!」
「え、えぇ?!でもおれ、そんなの聞いてなかったです…どうして…」
「恥ずかしかったんだよー、誰だって自分から誕生日なんて言わないでしょ? あ…そうだ、プレゼントどうすんの?あいや、そりゃまだ決めらんないよねー!わはははっ!」
一人でつっこんで爆笑するハンジさんを必死で食い止めるモブリットさん。
何だかその光景が可笑しくて、くすりと笑った。
「おれ、リヴァイさんに何かあげたい…でも何が…」
「うぅん、リヴァイかぁ…貪欲なやつだからねぇ…」
その後もリヴァイさんへのプレゼントの話題で悩んでたけど、結局埒が明かないままハンジさんたちは帰って行った。
再び一人になって考えてみる。
リヴァイさんが喜ぶプレゼント…
「おれ、…?」
誕生日のプレゼント、おれじゃダメですか…?
いや、いやいや、そんなこと言ったらおれどうなることか…
想像しただけで、頬に熱が集まった。
それが一番喜ぶかもしれない…けど。
そんなこと言えないし…
それじゃあ他に何が…?
服?ネクタイ?靴?ありがちすぎるよな…
だからといって高いものは買えないし…。
ぐるぐると考えていれば、もうリヴァイさんが帰ってきた。
「お、おかえりなさい!」
「ただいま、」
玄関で迎えれば、ただいまのキス。
慣れたような軽い口づけにも、いちいち心が揺れる。
きっと、はたから見ればただのバカップルなんだろうな。
「お風呂、入れますか?外、寒かったでしょう…?」
「あぁ、頼む」
ううん、やっぱり、バカップルじゃなくて、新婚さんにしとこう。
にっこり笑って風呂場に向かった。