ハイキュー!! 置き場
□機嫌のいい君に
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お昼休み。
今日の影山くんは機嫌が良かった。
いつもは眉間に皺をよせて牛乳を飲んでいる彼も今日はそんな顔ひとつもせずいつもの牛乳を飲んでいた。
なにかいい事でもあったのだろうか?
まぁそんな事私には関係ないのだが。
クラスの女子もいつもは影山くんを怖がってあまり近寄らないのだが、今日はいつもより距離を近づけている。
イケメンおそるべし。
「おい」
『!...え?』
「何さっきからジロジロ見てんだよ」
『ご、ごめん。』
や、やっぱりいつも通り怖かった...!
「ま、いいか。おい、これ飲むか?」
『・・・え?』
影山くんに差し出された私の好きなミルクティー。
「お前、これ好きだろ?」
『え、なんで知ってるの?』
「え?い、いやあれだぞ!見てたとかお前の友達に聞いたとかじゃなくてな!その...」
『?』
「い、いいから飲め!!」
『あ、ありがと...?』
「ちょっと王様〜?その渡し方は無いんじゃない?あーでも横暴な王様はそういう渡し方しか出来ないのか。」
「うるせえ!てか何でてめぇがこの教室にいんだよ!」
「その子に委員会のプリント渡しに来たんだよ」
いつの間にか影山くんの後ろにいた月島くんに手招きされる。
「はい、これ。」
『あ、わざわざどうも。』
「ねぇねぇ。君にいい事教えてあげるよ。耳かして。」
『え、うん。』
「___________。」
『・・・え?』
「実践してみたら面白いかもね。はぁー、てか君背小さすぎ。おかげで腰疲れたよ、牛乳でも飲んだら?」
『はっ!?』
そう言い残して教室を出ていった月島くん。
な...なんて失礼なの!私だってこの身長気にしてるのにー。いや、月島くんが大きすぎるんだよ!
「・・・おい」
『え?』
「なに話してたんだよ」
影山くんに目線をやると先程の爽やか気味だった表情ではなく、いつもの厳しい顔つきをしていた。
『んー?ナイショ?』
「なんだよそれ。」
影山くんのムスっとした顔が不覚にも可愛いと思ってしまった私はどうかしていると思う。
んー、なんだろ。影山くんって兄弟にしたら楽しそうだよね。
お兄ちゃん?弟?
弟はどちらかというと日向くんっぽいし。
じゃあ、お兄ちゃん?
「お、おい!何してんだよ!」
『え?』
気がついたら私は影山くんの頭を撫でていた。
・・・どうしてこうなった。
『あ、ごめんつい。』
「ついでやるかこんなこと!」
影山くんの顔は真っ赤。
慣れてないんだろうなこんな事。
『でもね。これやると影山くんが喜ぶって月島くんが教えてくれたんだよ?
<王様って意外と甘えん坊って知ってた?だから頭とか撫でると喜ぶよ>
って』
「あ、あの野郎ーーー!/////」
「お前もまにうけんな!」って怒鳴られたけど面白いからこれからもいろんなこと試してみようかな?
もしかして私って意外とSっぽい?
これからは私の機嫌が良くなるかもね___。