『ユウスケと36人の兄弟たち』

□第二話
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『おーっ、やっぱ違うな高校の制服は!なんかこう、気持ちがシャキッとするぜ!なっ?』


屋敷2階の大きな衣装部屋
鏡の前で新しい制服を一足早く試着する2人


『そうだな』

新しい制服は体にぴったりと合って、自分が自分ではないみたいにカッコよかった

たしか中学の時はぶかぶかすぎてちょっと変な感じだったっけ



『そういえばユウスケがうちに来たの三月になってからだけど、
もともと高校はほかのとこに決まってたのか?』

『あぁ、ここ来なかったら普通の公立だったよ。ていうかなんでおれもコータローと同じ学校に行けることになったんだ?』

『ふーん…うちはさ、皆ずっと同じ学校なんだ。幼稚園から大学まで、一貫校!』

『へぇ、そうなのか...もしかして金持ちしかいないような学校だったりして...?』

『ああ、資産家の息子とか財閥の娘とか、そんなんばっかかな。まぁうちほどじゃないけどな!(笑)』


やっぱり、金持ちばっかりか...そんな学校本当にあるとは...
しかもその中で御字川家ってどんだけなんだ...?




『あれ、2人そろって制服なんか着ちゃって...初々しいね』



げっ渓さん...!!



『?ユウスケくんどうしたの、僕が近づくと離れていくようだけど』

『いや...別にどうもしてないんですけど...なんか...(汗)』

『ユウスケこないだのことで渓兄のこと警戒してんだよ』



そうだ...眠ってたとこ目を覚ましたらいきなり襲われそうになってたんだ
コータローにきいて悪い人じゃないってことは分かったけどなんかどうも自己防衛機能が働いてしまう



『はははごめんごめん、あの時は孝太郎に用があって部屋に行ったんだけどさ。
いないのかなーと思って部屋見たらなんか可愛い犬みたいな子がいてつい...(笑)』

『ついで襲われてたまるか』

『あっユウスケ怒ってる』



やっぱこの人苦手だ...!!
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