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□困難
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やはりヴォルデモートの手を借りつつも学校へ行く準備を終えた。

『今度はダーも一緒だから寂しくないもん』

嬉しそうに言うミッシェル。

夕食はミッシェルの好物だけが並びご機嫌な小悪魔。

新年を迎え学校が始まる時が来た。

今回は初めて一緒にホグワーツ特急に乗る。

ルシウスは驚いたなんてものではなかったが何も言わない。

いつも一緒に乗るミッシェルは今まで見たことがないくらいにご機嫌だ。

そして一時もヴォルデモートから離れる事がない。

そんなミッシェルは恥ずかしくないのかヴォルデモートと手を繋いでいる。

ニコニコしているミッシェルが一点を見つめだした。

「どうした?」

そんな姿にヴォルデモートはすぐに気付く。

「ううん。なんでもないよ」

「おうミッシェル」

トムが話しかけてきたがミッシェルは上の空だった。

「あらトム」

「久しぶりだねミッシェル」

「久しぶりピーター」

話しかけた全員が隣りのヴォルデモートを見た後彼女の視線の先を追う。

「あの人誰なの?」

ピーターだけがミッシェルに聞いた。

しかし彼女は何も答えなかった。

ヴォルデモートには思い当たることがあったが何も言わなかった。

そのためにこのクリスマス休暇は台無しになったといっても過言ではない。

相手もミッシェルだけを見つめている。

徐々に距離を詰めて来るとミッシェルは徐々に距離を離そうとする。

その様子を見てヴォルデモートはミッシェルを隠すように立った。

相手はそれが不服そうでヴォルデモートを見た。

「ルシウス、ミッシェルと先に乗っていろ」

「し、しかし」

「いいから行け」

ルシウスはミッシェルを連れて列車に乗り込んだ。

「何か用か?」

鋭い眼光のヴォルデモートは近づいてきた男に話しかけた。

「いいえ」

「ミッシェルに何か用かと聞いている」

「直接話したくて」

「伝えてやろう、言え」

「随分と横柄な人ですね」

「ミッシェルを使って私を殺そうとしておいてその言い草はなんだ」

「・・・・なんだ。分かってたんですか。なら話は早い」
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