財前光(過去編)

□過去編3
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光side

シルアに乗って、大分遠くまで来た。



「名無しさん...」



どんどん不安になってくる。


『ここの山か!一気に登るから、ちゃんと捕まってろよ!!』


シルアに言われたとおり、しがみつき毛を掴んだ。


それを確認した、シルアはジャンプした。



一気に上まで行った。


そして、慌てて下を見ると



大きな鳥と刃物を持った男性とそれに刺されている名無しさんがいた。


『名無しさん!!!』




「名無しさんっっ!!!」


シルアが焦ったように叫んだ。


俺は恐怖に包まれ、名無しさんを見て叫んだ。


一瞬目が合った。



けど、すぐに閉じて倒れた。


俺達は急いで駆けつけた。

俺は名無しさんの体を起こした。

「....名無しさん....?」

少し揺すってみても、反応がなかった。

俺は涙が溢れてきた。

最後の希望で、手を鼻の前に持っていった。


すると、密かだが息をしていた。


『ガルルルルルルルルル.....』



「ひっ!!」

俺達の前には、シルアが男に威嚇していた。


『....な....んで....』


名無しさんの後ろにいた鳥が信じられないとでもいうように、名無しさんを見て震えていた。


「な、なんだよ!バケモノ!!」


男がビビりながら叫んだ。


『俺は!妖怪:狐狼牙!お前を殺してやる!!』


と、青い目が光った。


その瞬間、


青白い光が男に当たった。


「ぎゃぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」




叫び声をあげて、男は真っ黒になった。




「シ、シルア....」



俺は怖くなった。


シルアが人を殺した....


そう思うと怖くてたまらなかった。
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