財前光
□口裂け女
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「名無しさん場所わかる?」
「うーん....ホンマにバラバラに逃げよったみたいでな、ようわからん。やけど、こっちや。」
「あ、じゃあ行こう。」
みんなで歩いて行くと、
───ギャァアア!!────
「「「『!!?』」」」
叫び声が聞こえた。
急いで声のした方向かうと、四人が鎌を持った女に襲われていた。
「チッ....我の元へ!」
ポゥ.....パァン!
弾ける音がしたら、大きな弓が現れた。
「四本の矢は、護盾となろう...リーアリ!」
ババババ!
『!?グワァ!!!』
「「皆!/先輩っ!」」
「精市か。」
四人は嬉しそうにしていた。
「とにかくそこから動くなよ!そこにいたら攻撃されない!」
そう言うと、大人しくなった。
私は静かに、その女へと向かった。
「名無しさん....危ないよ」
『大丈夫だ。』
「.....名無しさん....どうして君は....ここまで....」
『名無しさんは、お前達を守りたいんだよ。アイツはあの力や容姿から嫌われていたんだ。だけど、名無しさんは強くなろうと努力した。俺達は名無しさんに助けられた。その代わり、友となった。
分かるか?
あいつは一人だってこと。』
「「っ!!」」
『名無しさんは誰よりも優しい。
だから、自分の身が滅びようともその道を進んでいく。
今生きてるのは名無しさんのおかげだな。感謝するこった。』
「「........」」
二人は、名無しさんの背中を見ながらシルアの話を聞いた。