long sleep
□3章
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とある部屋の前で止まった
いや、部屋というよりは・・・なんか倉庫みたいな感じ
ギィッ と鈍い音を立てて開いた扉、
「こっちだ」
アルファが部屋の奥まで案内してくれた
少し狭い・・・・それに暗い部屋
窓は付いていない、
一人用のベッドと小さいテーブルと椅子
そのほかの物は
コレといって見当たらない・・・
ひどくサッパリしている
「・・・・すまない、君を巻き込む気はなかった。」
アルファはベッドに腰を掛けて話し始めた
私もベッド端の方に座った
「全て終われば、すぐに解放されるだろう。
ちゃん、巻き込んでしまって本当に悪かった」
「いいよ、アルファが意図的にやったことではないし・・・帰れるならいいから気にしないで」
そう本心を口にしたら彼は少し穏やかな表情になった
「ああ、無事に帰れるまで、何があっても私がちゃんを守ろう」
目をそらさずに見つめてくる
アルファにまたも心臓がドキリとした
真っ直な目をしている、
どんなことにも揺るがない
意志を持っている目
こんな目を私は他にも知っている
―――井吹 宗正。
彼は元気だろうか・・・。