進撃 第壱扉 [dream]
□飛翔
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その日、マヤは同期で集まって食事をするといって、夕方出かけて行った。
「晩御飯、本当に用意しておかなくて良い?」
「ガキじゃねえんだから、適当に食う。」
マヤはその答えに特に不満もない様子で、上着のカーディガンを着ながら、遅くなるかもしれないから先に休んでいてと言った。
脚を治してもらっていた頃は、マヤ自身が食事療法まで行っていたり、世話好きなやつなのかと思っていたら、そこまでではないようだ。
リヴァイの綺麗好きに合わせて掃除や洗濯をしたり、他もやるべきことはやるが、基本的にお互いのことはそれぞれでやるというスタンスだ。
リヴァイ自身べったりと世話を焼かれるのも鬱陶しいので、今の関係がちょうど良い。
久しぶりに自分で料理をするのも悪くなかったが、ストックの食材で何かを作れる程、リヴァイの料理の腕は立たなかった。
食材から買い出しに行くほど料理がしたいわけでもない。
「店で済ます、か。」
夕暮れの街はとても混んでいて、リヴァイは宿舎近くのなじみの飲み屋まで足早に歩いた。