進撃 第壱扉 [dream]

□壁外調査
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その後リヴァイとマヤはそれぞれの仕事が忙しく、顔を合わせても話しができないまま、壁外調査出発当日を迎えた。

結局、マヤを連れていくことを止められなかった。
それが悔しい。
陣形の中リヴァイでとマヤの位置は離れているため、直接守ってやることもできない。
無事を祈り、情報を集めるしか術がなかった。

出発後しばらくは順調に思えた壁外調査も、数時間も経つと巨人と多数遭遇し、陣形は外側からほころび始める。

リヴァイのいる比較的内側ではまだ巨人の姿を確認していない。
きっと衛生救護班も、本来の業務に徹することができているだろうと思われた。

その時早馬が来た。

「口頭伝達!東より奇行種が多数襲来し、陣形のかなり奥まで入り込んでいるようです!兵糧、衛生班のすぐそばとの連絡です!」
「一気に複数来たということか!?」
「そのようです!」
「兵糧、衛生班と怪我人を退避させろ。増援に向かうと同時に現状報告。」
「「「はっ!」」」

一気に場が動く。
しかしリヴァイは気が気ではなかった。

マヤのすぐ近くまで奇行種が。
それによって陣形が乱れているということは、通常種に捕食される確率も高くなる。
そう思うと顔が青ざめた。

そんなリヴァイにエルヴィンが気づく。

「マヤのことが気になるか?」
「・・・エルヴィンこそだ。お前の女なんだろう。」

そう言うとエルヴィンは不思議な表情をした。

「そうか・・・。俺が未練がましく何度も誘っているからな。そろそろけじめをつけないといけない。」

そういうと、力強く馬を駆けた。
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