進撃 第壱扉 [dream]

□二人の食卓
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食事が終わり、マヤが紅茶を持ってきた。
紅茶を飲みながら、リヴァイはマヤから今後の食事療法の計画について説明を受けた。どんな食材が効果的に筋肉を作るのか、量はどのくらいか、食べるべきでないものは何か。
リヴァイは一通りを頭に入れ、兵団の食事でも問題なさそうなことを確認した。
また服薬が終わったため、酒が解禁された。もちろん飲み過ぎは厳禁だが。

「なら今晩付き合え。」
「ん?え?私ですか?」
「先約があるか?」
「いえ、暇ですけれど、でも、何で...」
「アンリがな、お前に酒飲ましてやれと。」
「アンリが、ですか?」
「お前は前に、ブレードが苦手だと言ったな。俺はただ単に身体能力のことだと思った。しかしアンリと話した時に、何か事情があると言っていた。アンリは事情を知っている。俺は知らない。俺はそういう歯痒いのは嫌いだ。アンリはお前から直接聞けと言った。」

それを聞いてマヤの顔がみるみる青ざめた。
リヴァイはマヤに視線を固定していたが、マヤはテーブルに乗せた手を所在なさげに組み替えながら、リヴァイの視線を避けた。
やがてため息を吐いて言った。

「そこまでご存知なら...本当につまらないお話ですが。」
「曖昧なのが嫌いなだけだ。酒も我慢の限界だ。」

そしてリヴァイはマヤが書いた自宅の地図をポケットから出して言った。

「これについて言いたいこともある。俺と一緒に兵舎へ来い。」
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