*黒バス*
□償いと依存
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「もう、別れたい」
君は泣きながらそう言った。だけどそれは君の本心じゃないってことは俺は知っている。
「もう..耐えきれない。お前の傷をみてのうのうと生きるなんて」
悪童と言われた彼の言動とは誰も思わないだろう。
「花宮、俺はお前を離すつもりはないよ」
「やだッ..俺は...俺はッ...」
泣きじゃくる花宮を優しく抱きしめる。不謹慎にも可愛くて、ずっとこの腕に閉じこめてしまいたい。
「今花宮がいなくなったら余計つらい。生きる意味もなくなる」
「嘘だッ...」
首をふるふる横に振って叫ぶ。
「嘘じゃない。花宮がいないなら死んだっていい」
君は顔をあげて見つめて言い放つ。
「やだ...木吉が死んだら...やだッ」
「じゃあもう別れるなんて言うな。俺から絶対に離れるな」
「いる...木吉のそばにずっと」
つくづく俺は最低な人間だ。だけど花宮がそばにいてくれるなら、花宮が傷ついて、泣いて、堕ちたって構わない。
俺はどんな花宮でも愛してる。
愛していいのは俺だけ。
償いと依存__
end