*ブラコン*

□もっと甘えて?
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あの熱がでた日からしばらくたった。あれから要兄さんと会うが増えてきた。



まだ少し戸惑いがあり、うまく接することできない自分に要兄さんはただ微笑んで「大丈夫」と言ってくれる。



「明日もドラマの撮影かい?」



「うん...明日で終わり。だから明後日は休み」



「そっか...じゃあデートしよっか」



要兄さんはニコニコしながらそう言った。


「デート...?」



お互い付き合ってるとかそういう関係ではないが少し嬉しいと思ってしまう自分がいる。



「そう、デートだよ。行くさきは決まってるから」



「うん...わかった」



またそっけない態度をとってしまった。そんな自分に嫌気がさす。



「祈織、また何か考えてただろ?」



「......ごめん。せっかく誘ってくれたのに」



要兄さんは隣に座り頭をポンポンと撫でてきた。



「祈織は頭がいいからなのかもしれないないけど、頭で考えすぎ。たまにはさ、何も考えないで体で動いてみればいいんだよ」



「体で...?」



「うん。祈織はさ、こんなことしたら自分らしくないとか、相手にこんなことをしたら引かれるとかそういうことを考えすぎなのかもしれない」



確かに要兄さんの言うとおりだった。



「祈織は小さいころからよくできる子で誰にも甘えなかったし、手のかからない子だって雅兄と京兄と話たことがあってね」



「でもいまさら....」



「甘えることや頼ることに年齢は関係ないよ。俺はもっと祈織に甘えて欲しい。わがままも言って欲しい」



「要兄さん...」



「じゃあ決まりごとを作ろっか」



「決まりごと?」



「そう、決まりごと。毎日必ず一回は甘えること」



自分にとってかつてないくらい難しい課題だった。だけど...自分を変えるためにはやりたいと思った。












「...うん。じゃあ...このままずっと僕を抱きしめてて」











そう言って僕は要兄さんにギュッと抱きついた。要兄さんは最初はびっくりしていたみたいだけどすぐ笑顔にもどり、ギュッとだきかえしてくれた。












END
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