霧雨

□白き壁に映える深紅の模様
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「さあ、初めようか」

交狂曲
ー白き壁に映える深紅の模様ー
作詞作曲:名も亡き作曲家


いつも通り、エレンを起こそうと地下の部屋に行った。
エレンは何処にも居なかった。
ベットの上に紙が置いてあった。真っ赤なインクで書いてあった。

『たすけて』

一言だけそう書いてあった。床を見ると血が点々とついていた。
真っ赤な点々に導かれるように走りだす。

惨劇と悲劇の延長線上の橋を渡っていると彼は知らない。
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